STARLITE CREATORS Vol.4働く現場での熱中症「ゼロ」を実現したい!
eMETの開発
こんにちは!スターライトの広報担当、辻本です。むっ、蒸し暑い…日差しガンガンで湿度が高い。ああ、不快指数MAX。そんなキビしい日本の夏、緊張の夏なのは、働く現場で熱中症のトラブルが増えてくるから。熱中症は自分、そして周りの人が気付きにくい労災であり、実は季節を問わず起こるらしいのです。そしてそのリスクを軽減するのがスターライトの「eMET」なんだとか。それではさっそく、開発担当者のY.Tさんに話を聞いてみましょう!
熱中症って、どうして起こるんですか?
熱中症とは、高温多湿な環境に、私たちの身体が適応できないことで生じる機能障害のこと。天候・気温・湿度などの「環境的要因」、ひとりひとりの体調や持病などの「健康的要因」、作業内容や休憩の取り方などの「行動的要因」が関係し、カラダがオーバーヒート状態になって、めまいや転倒、座り込みなどの不調を引き起こします。
職場での熱中症、けっこう多いんですか?
はい、猛暑の年は特に増えますね。職場における熱中症での死傷者数は、多い年で30件を超えます。これは労働災害死傷者全体の2%にもなります。
屋外作業が多い建築業や運送業はもちろん、屋内作業の製造業でも熱中症が発生します。例えば、金属を溶かし加工する現場は40℃以上になりますし、食品の調理現場では蒸気が出て高温多湿になります。防護服や衛生服を着ていたら、体感温度はもっと高いはず。
職場には熱中症リスクがたくさん潜んでいるんですね…!
そうです。作業に集中していると自分の不調に気付かない、自覚があっても「これくらい大丈夫」と無理をしてしまう場合が多い。また、互いの声掛けや様子の確認がしづらい作業では、周囲の人が異変に気付きにくいことも、熱中症を発症してしまう要因だと思います。
そこで、本人が異変を自覚し、周囲の人も異変に気付けるような仕組みが必要と考えました。
それを実現するのが「eMET」なんですね?
eMETは、熱中症リスクを「見える化」します。作業者のヘルメットに取り付けたセンサーを通して体調情報を発信し、本人や関係者に「これ以上頑張ると熱中症リスクが高くなるよ」と警告するのです。自分の状態を一目で把握できるよう、スマホアプリも開発しました。
アプリ開発者にも話を聞いてきました!
アプリ開発担当のN.Sです。開発当初は作業者にとってスマホすら邪魔で「持ち歩きたくない」と不評だったり、スマホの機種違いによるバグが発生したりで…。でも、ユーザーにとってアプリにどんな情報が表示されていれば嬉しいか考え、バグの原因究明を繰り返す中で、その道のプロにも協力を得て、「分かりやすさ」「使いやすさ」を第一に、世代を問わず使ってもらえるアプリが誕生したのです!
独自評価アルゴリズム
「カラダ暑さ指標」の開発。
ここでポイントなのが「カラダ暑さ指標」。環境的要因をもとにしたWBGT値*と、健康的要因を考慮した独自の評価アルゴリズムです。測定データをもとに、作業者ごとの熱中症危険度が高まるボーダーライン(しきい値)を設け、それを超えるとスマホで注意を促す仕組みです。
*WBGT値:
酷暑環境下での行動に伴うリスクの度合を判断するために用いられる値
作業者それぞれに合わせた「しきい値」の提案って大変そう…。
男女はもちろん、年齢でも「しきい値」は異なります。社内で基礎データを取る際、私も高温多湿の条件下で作業をしました。頭がガンガンしてフラつきはじめ「これはマズいな…」という状態が数値化されていくと、熱中症のツラさとこれを食い止めることの重要さがよく分かりました。確実に、1秒でも早く危険を知らせなければ!と思いましたね。
おお…!これは現場の働き方が変わる予感。
eMETが熱中症の危険度を伝えることにより、効果的な休憩のタイミングが分かるので「がんばりすぎ」から作業者を守ることができる。これからも収集したデータの分析を進め、eMETでの見守りシステムの精度をどんどん上げていきたいですね。作業者がより安心して働ける環境の実現を目指して。
インタビューまとめ
自ら身体を張って熱中症を再現してデータを取っていたとは…まさかでした。「現場から熱中症をゼロにする!」という強い信念があるからこそ、できることですよね。遠くない未来、この夢は必ず実現できる!と感じる辻本でした。
お客さまとのパートナーシップで新しい共創を。
ぜひご相談ください。
eMETは熱中症になる危険兆候をいち早く見える化し、予防行動を促すサービスです。普段お使いのヘルメットにセンサーを取り付け、一人ひとりの熱中危険度を測定、お知らせします。作業現場に合わせたモニタリングシステムにより、熱中症による労働災害の課題解決にお応えします。お気軽にお問い合わせください。